【中国語】中国語学習者必見!新HSK6級合格者が中国語入門書8冊レビュー!

中国語
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新型コロナウイルスの発生により、日本の生活様式が大きく変わってから早2年。

ソーシャルディスタンス、三密回避、テレワークなどコロナ禍における新しい言葉も生まれました。

そして在宅での時間が増え、その時間を使ってスキルアップを目指し、中国語の勉強を始めたという人も少なからずいると思います。そこで今回は、

最近になって中国語を勉強し始めたけど、どの参考書を使っていけば良いの?

これから中国語の勉強を始めようと思っているので、オススメの参考書ありませんか?

という方のために、中国語の資格試験である新HSK6級に合格したことのある筆者が、中国語入門の参考書を8冊紹介します。

それぞれの本における、発音・文法・説明のわかりやすさ・本のオリジナリティについて、入門書という視点から評価もしているので、それもあわせて参考にしてみて下さい(評価はあくまでも私個人の感想です)。

目次

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①『聴ける! 読める! 書ける! 話せる! 中国語 初歩の初歩』 川原 祥史 著 高橋書店

①の『聴ける! 読める! 書ける! 話せる! 中国語 初歩の初歩』は、中国語の勉強を3つのステップで進めていきます。

1.まず基本の単語を学ぶ

2.カタコトで相手に意志を伝えるフレーズを学ぶ

3.文法の基本を学ぶ

カタコトフレーズは、日常的によく使うあいさつなどのまとめになるので、基本のコミュニケーション表現は押さえられます。

文法の基本フレーズの勉強では、基本文型から比較的シンプルな文法が簡潔にまとめられています。肯定・否定・疑問の表現や疑問詞表現もあり、マスターすれば会話の幅が広がります。

基本フレーズのあとに入れ替えフレーズというものもあり、これが結構応用が効いてわかりやすかったです。例えば、

我要青椒肉丝。 我は「私」、要は「~が欲しい、必要である」、 青椒肉丝は「チンジャオロース」。

「私はチンジャオロースが欲しい」、つまり「チンジャオロースを下さい」という意味のフレーズで、「青椒肉丝」の部分を入れ替えれば、「〇〇を下さい」という注文が自由自在にできますよ、という生活に欠かせないフレーズなどを学べます。

我要麻婆豆腐。なら「麻婆豆腐を下さい」 、 我要笔记本。なら「ノートを下さい」と、使いこなせば中国語で買い物ができますね。

<評価> 学習 < 旅行

発音 2.5 / 5.0

文法 3.0 / 5.0

わかりやすさ 3.0 / 5/0

独自性・オリジナリティ 3.0 / 5.0

発音に関してはあまり詳しく解説しておらず、CD音源で聴きながら確認して正しい発音を身につけようというスタンスです。

中国語学習を本格的に始めるというよりかは、まずカタコトでもコミュニケーションがとれるようになることを目指す、旅行・観光向け+αという印象でした。

先ほど取り上げた入れ替えフレーズの部分はこの本で使いやすいポイントなので、表現の幅を広げるために1冊持っていて良い本だと思います。

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②『カラー版 いちばん最初の中国語』 布川 雅英 監修 西東社

②の『カラー版 いちばん最初の中国語』は、全部で5章構成となっています。

第1章 中国語の基本の「き」…簡体字の紹介、発音・文法の基本、基本文型の説明

第2章 よく使うフレーズ…あいさつ、自己紹介など

第3章 よく使う文法…文法の基本表現をシンプルに紹介

第4章 よく使う単語…食事、ショッピング、旅行の時などに使える単語を紹介

第5章 中国語で聞く・答える…会話の際の質疑応答の例文を紹介

発音については、複合母音・鼻母音・子音の発音のコツが1つずつ書いてあり丁寧でした。

よく使うフレーズ・文法・単語については、説明が難しくなりすぎないようにシンプルに収められてはいますが、それぞれが若干説明不足のような気がします。

文法の説明のところでは、よくあるマチガイ!コーナーという文法を勉強する上でやりがちな間違いを載せており、これはわかりやすくて良かったと思います。

5章の質疑応答の例文は、10ページのみとボリューム不足に感じました。

この本にはスーパーCDというものが付属していて、パソコンのドライブに入れるとソフトが起動し、発音の仕方を動画で確認することができるほか、本の各章の練習問題をプリントアウトすることもできます。

普通のCDとしてフレーズや単語の発音を確認することもできるので、これは大いに使っていった方が良いと思いました。

<評価> 学習 < 旅行

発音 4.0 / 5.0

文法 2.5 / 5.0

わかりやすさ 3.0 / 5/0

独自性・オリジナリティ 4.0 / 5.0

今まで中国語に触れたことがなく、とりあえず基本的な表現を覚えてコミュニケーションをとれるようになるところを目指すには良いと思います。

しかし、文法についての説明があまり詳細には書かれていないので、しっかりと説明を読んで勉強したい人にとってはシンプルすぎるかもしれません。

付属のスーパーCDで発音をしっかりと勉強してから、基本フレーズを覚えて中国人に話しかけてみましょう。この本も、旅行の際に役立つと思います。

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③『はじめての中国語』 紹文周 著 明日香出版社

③の『はじめての中国語』は、第1章の発音編、第2章の会話編の全2章構成です。

第1章の発音編では、1つ1つの母音の発音法を口の形の写真付きで丁寧に解説しています。子音も文章で詳しく書かれているので、付属のCDと合わせて練習できます。

第2章の会話編は全24課に分かれています。各課ではまず基本的な会話文があり、文中で使われている単語や文法を紹介し、最後に基本フレーズの単語を入れ替える練習問題で締めます。

会話文→単語→文法解説→練習問題というこの学習の流れは、僕が実際に中国語の教科書で学んできた流れと同じことから「教科書方式」と呼んでいます。

教科書方式での勉強は単語・文法を少しずつ勉強して定着させることができるので、復習もしやすいという点でメリットがあります。

また、この本の特徴として文の語順を色分け表示している点があります。

中国語に限らず、語学を学ぶ上でぶつかる壁が「語順」です。

この本ではその語順がわかりやすいように語順が色分けされているので、各単語が文中でどのような役割を果たしているのかを確認しながら勉強できます。

<評価> 学習 > 旅行

発音 4.0 / 5.0

文法 4.0 / 5.0

わかりやすさ 4.0 / 5/0

独自性・オリジナリティ 3.5 / 5.0

基本的な文法の多くを全24課の中でカバーしているので、この本の内容を一通り覚えて身につければ、応用的な表現を勉強するステップに進むときかなり楽になると思います。

発音にカタカナでルビが振られているのですが、中国語の発音記号であるピンインとだいぶ離れているので、ルビの通りに読むのではなく、付属CDで実際の発音を聞いた上で解説を読み、ネイティブな発音に近付けていくのがオススメです。

④『はじめての中国語 完全マスターBOOK』 蓮見 清一 創刊 宝島社

④の『はじめての中国語 完全マスターBOOK』は、第1日目~第10日目という1日1課、10日分で基本を押さえることを目的とした本です。

最初に発音から始まり、あいさつ、自己紹介…と続いていきます。学習の流れは③の本と同じく「教科書方式」で、文章・フレーズ→単語→文法解説→練習問題となっています。

各課のボリュームはそれほど多くなく説明も至ってシンプルなので、スキマ時間にさらっと勉強したい人にオススメです。

合間合間で中国の料理や文化などを写真・マンガで紹介したりと、コラムが息抜き要素になっていて結構見ていて面白いです。

頻出単語・フレーズをまとめた単語フレーズBOOKもあり旅行の時に持ち歩くと便利です。

<評価> 学習 < 旅行

発音 2.5 / 5.0

文法 3.0 / 5.0

わかりやすさ 2.5 / 5/0

独自性・オリジナリティ 3.5 / 5.0

全体的にイラストやコラムが他の参考書よりも多く、とても親しみやすい本という感想です。

発音・文法については、基本的なところは押さえられていてかなりシンプルにまとめられていますが、入門書としてはもう少し詳しく書いていても良いかもしれません。

基本フレーズの勉強をしながら、コラムで中国の文化や習慣を学ぶことができ、観光の際に使えるフレーズも学べるので旅行の時に役立つと思います。

⑤『DVDではじめる!ゼロからカンタン中国語』 楊為夫/楊達 著 旺文社

⑤の『DVDではじめる!ゼロからカンタン中国語』は30日で中国語ができるようになることを目指す本です。

まず1日~7日で発音編、8日~30日が文法編というプログラムになっています。

発音編に関しては約30ページ弱の圧倒的ボリュームで非常に詳しく解説されています。口や舌の位置のイラストが描いてあるのでとてもわかりやすいです。

文法編は会話形式の文章、単語の勉強に練習問題、コラムまでなんでもござれ、数日分のまとめという復習コーナーもあるので申し分ないです。

発音のルビがカタカナで振られていますが、これもイメージに近い読み方なのである程度共感できるものでした。

文法の解説がとても丁寧で、説明をじっくり読んで覚えたい人にオススメです。

<評価> 学習 > 旅行

発音 4.5 / 5.0

文法 4.5 / 5.0

わかりやすさ 4.5 / 5/0

独自性・オリジナリティ 4.0 / 5.0

実は僕のPCだとDVDが読み込めなかったので教材としてのDVDの評価はできないのですが、それを差し置いてもこの本だけで中国語の基礎はほぼ完璧に網羅できると思います。

発音編の解説は圧倒的なページ数でしっかりと説明されていますし、文法編の内容も後半につれて難しくなるレベルアップ方式で、状態補語や方向補語、結果補語や”把”構文、比較・受身・使役が最後の方にあるのもよく作りこまれているなと感じました。

⑥『3週間でだれでも中国語の基礎がマスターできる!中国語学習スタートブック 超入門編』 石下 影教 著 Jリサーチ出版

⑥の『3週間でだれでも中国語の基礎がマスターできる!中国語学習スタートブック 超入門編』は、1日1課、全21課あるので3週間で中国語の基礎をマスターするということを目標とした本です。

構成としては、1~4課は音声中心の発音トレーニング、5~21課は文法中心のトレーニングになっています。

巻末に単語カードがあり、専用のCDトラックもあるので発音を確認しながら単語の勉強もできます。

この本の特徴的な部分を挙げると、発音の勉強を始める時に「ピンインから始めない」ということです。これは英語の勉強において、「ABC、アルファベットの勉強から始めない」という感覚です。

「中国語はまず耳からインプット」ということで、CD音源を聴きながら同じような発音を実際に出してみたり、反応トレーニングでイエス or ノーをやってみたり、普通の中国語の学習プロセスとは違い、どちらかというとレクリエーションをやっているような感覚で始まります。

実際の1~4課において母音・子音についての細かい説明はなく、巻末の方に解説があるのでそれを読んでねというスタイルで、CDと巻末の解説で発音を学ぶというのはぶつかり稽古に近くて斬新なやり方に感じました。

5~21課の文法中心のトレーニングでは、基本フレーズを各課で1つ紹介し、そのフレーズを巻末の単語カードを使いながら入れ替えゲーム方式で言い替えをし、基礎トレーニング・実践トレーニングと続いていきます。

ここでは、各課のページに出てくる単語の説明は全部載っているわけではないので、巻末の単語カードや、辞書で意味を調べながら勉強する必要があります。

そして基礎トレーニング・実践トレーニングはCD音源を使って勉強した方が効果があります。説明はそれなりに詳しく書いてあるので、リスニング教材としての使い方が良いと思います。

<評価> 学習 > 旅行

発音 3.0 / 5.0

文法 3.0 / 5.0

わかりやすさ 3.0 / 5/0

独自性・オリジナリティ 4.0 / 5.0

ピンインから始めない中国語入門というのも斬新ではありましたが、やはり発音は中国語の勉強の初期にしっかり固めておいた方が良いと思うので、この本だけで済ませるのは難しいかもしれません。

他に基礎・基本を詳しく解説する本をベースとして、この本でフレーズ練習や単語・リスニング練習などを勉強するのにはとても良い本だと思います。

⑦『ゼロからスタート中国語 会話編』郭海燕 王丹 著 Jリサーチ出版

⑦の『ゼロからスタート中国語 会話編』は、全3章構成となっていて、

第1章 発音編では、四声、母音・子音の基本、発音記号であるピンインについて学びます。

発音に関しては一通り触れているものの、子音や細かい発音に1つ1つ説明はされていないので、CD音源を聴きながら正しい発音に近付ける勉強を仕方になるかと思います。

第2章 フレーズ編では、20の基本表現、置き換え単語で発話練習をします。

①、⑥の本にもあったような入れ替え・置き換えフレーズを実践で使える単語を覚えながら練習できます。

この本は会話表現をメインとしていることもあり、置き換えの単語がより実用的で、日常生活で使う機会の多い単語を学ぶことができます。

また、第2章ではフレーズの他に文法コーナーがあり、そこでも文法についてシンプルに説明されているのもまた良いポイントです。

第3章 シーン編では、旅行・生活場面での会話を学びます。

会話文章あり、単語あり、その上数シーンに1つ練習問題もある教科書方式の勉強法です。今まで紹介してきた本と異なる点として、漢字にピンインのみが振ってあり、カタカナのルビによる補助がないことです。

個人的には、ピンインを早い段階で読めるようになることが上達の近道であると思っているので、ピンインのみで漢字の発音を見る環境で勉強できるのでとても良いと思います。

そして旅行でのシーン会話では、空港→中国入国→タクシーに乗る→ホテルチェックイン等々、実用的すぎる表現を身につけることができるのでオススメです。

<評価> 学習 ≦ 旅行

発音 3.5 / 5.0

文法 3.0 / 5.0

わかりやすさ 3.5 / 5/0

独自性・オリジナリティ 4.0 / 5.0

ゼロからスタート中国語シリーズは発音編、文法編、文法応用編、そして本書の会話編があり、それぞれの本で詳しく説明する分野が異なります。

会話編は文字通り日常会話などに焦点を当てた本であり、発音・文法については他の本がメインで解説しているものの、フレーズ練習をしながら文法の解説を見ることができたり、旅行・生活編で習得できる会話表現が非常に実践で役立つ内容であるため、この本も1冊持っておくと良いと思います。

この本は新版も出てますね。

⑧『基本がわかる はじめての中国語』 王婷婷 著 成美堂出版

⑧の『基本がわかる はじめての中国語』は、全5章構成となっていて、

第1章 中国語のしくみと発音では、文字・漢字と文の構造に、基本的なあいさつを学びます。

発音は約10ページほど割いて詳しく説明しています。基本の単母音には口のイラスト付きで説明されています。複合母音や子音にルビが振られていますが、個人的には自分がイメージする表現に近いので、この本のルビを参考にしつつ、CDを聴きながら学習を進めるのが効果的かと思います。

第2章 基本の品詞では、文を構成する成分を品詞単位で覚えていきます。

この勉強法を最初見た時に、「こうきたか~…」という言葉が自然に漏れました。それと同時に、「これもこれでアリだな」とも思いました。

まず名詞の単語を、発音しながら意味も覚えていきます。その後、”是+名詞”で作る簡単な述語文を作っていくことで、入れ替え表現も習得できます。

続いて動詞は自動詞と他動詞をそれぞれ学びます。他動詞の目的語は既に学んだ名詞なので、動詞述語文も習得できます。

そこから形容詞、虚詞である介詞(前置詞)、副詞、助詞、連詞(接続詞)と続いていきます。

正直な話、品詞から文法を解説することがここまでわかりやすいと思わなかったので、驚きました。

第3章 定語・状語・補語では、修飾語(定語・状語)と補語を、基本フレーズ中心に学ぶとのことですが、この第3章になると一気にレベルが上がります。

説明はとにかく丁寧で行き届いているのですが、定語(連体修飾語)における”的”、状語(連用修飾語)における”地”、補語における”得”の使い分けというのは、中国語を勉強して間もない人には難しいのではないかと思います。

むしろ、これらの表現までカバーしているということは、入門~初心者~中級者までの層をこの1冊で掴むことができるとも言えるかもしれません。

第4章 基本の構文では、ここまで第1章~第3章までで学習した文の成分や修飾語、補語を踏まえ、それらをどのように組み合わせて文を作るのか、基本構文を中心に学びます。

第4章の内容の方が、基本的な部分を学ぶパートに入るので、第3章と比較すると内容としては易しくなります。そのぐらい、第3章の内容は難しいですが、重要とも言えます。

第4章で学ぶ基本構文はその名の通り基本的な内容になりますが、各々の説明が丁寧にされているので、とてもわかりやすいです。そして次に続く第5章の内容も習得できれば、中国語の基礎はほぼ理解できると思います。

第5章 少し複雑な構文では、使役や受身、複数の動詞や目的語を持つ文や、比較表現などを学びます。この辺りになると、文中で出てくる単語が多くなるので、語順で迷うことが多くなります。

そのあたりも詳しく説明されているので、しっかり習得して中国語の基礎を身につけましょう。

<評価> 学習 > 旅行

発音 4.0 / 5.0

文法 4.5 / 5.0

わかりやすさ 4.0 / 5/0

独自性・オリジナリティ 4.5 / 5.0

この本は中国語の入門書としてだけではなく、中国語をある程度勉強した人でも曖昧になっていた部分を埋めることができる良い本だと思います。

品詞から始めることで表現の幅を広げ、そこから基本の文法を学んでいくというのもステップとしては良かったと思います。

第3章の定語・状語・補語の部分が結構難しいので、第4章の基本の構文から勉強して、定語ってなんだろう?と思ってから第3章を覗いてみるという使い方もアリかもしれません。

おわりに

以上が、今回紹介させていただいた8冊の中国語入門の本になります。

それぞれの本で違った特徴があり、その違いを書かせていただいたので、是非参考にしていただければと思います。

中国語や中国文化についての話も今後ブログで紹介していこうと思うので、これからも当ブログに遊びにきてください(∩´∀`)∩★

今天就到这里了,再见 (^^)ノシ

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